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2016年9月27日火曜日

ついてるって言ってた。



私の身体から、大切な大切な、一瞬にして大好きになった命が出ていってしまいそうになったとき、

出血が始まっちゃって、痛みがどんどん強くなってきていたとき、

前日から少量の出血はしていたから覚悟はしていたけど、やっぱり失いたくなくて、不安で不安で仕方なかったとき、


てっちゃんもすごくすごく不安そうだった。

でも、手をずっと握って、痛がる私の腰をさすって、痛みの波が落ち着いたときは、しっかり抱きしめてくれた。


赤ちゃんをあきらめなきゃいけなくなったとわかってからしばらくは、夜になると特に、出血に苦しんだ夜のことを思い出して、
あの痛みは苦しかったけど、その苦しさすらも、まだあの子が身体の中でもがいていた感覚すらも、感じられなくなってしまったその現実が淋しくて悲しくて、よく泣いていた。

そんな夜も、何も言わずにしっかり抱きしめてくれて、私が眠れるまで見守ってくれた。


子宮の形に問題があることは知っていたけど、改めて手術を勧められて、受けようか迷っていたとき、

手術をすれば、流産のリスクは半分ぐらいになることを聞いて、


「志野があんなに苦しむのは、僕できればもう見たくないよ。手術することで、次の妊娠が少し先になるかもしれないけど、それより志野の苦しむ姿見るほうが辛いよ。」


って言ってくれた。

だから、手術も受けた。

手術後、


「前から思ってるんだけど、僕って、ついてる方だと思うんだよね。志野もそうじゃない?僕はそう思うんだよね。何かと運がついてる。だから、絶対大丈夫だよ。焦らずいこう。」


そう言ってくれた事もあった。


だから、てっちゃんが病院で闘ってたあのときも必死にそう語りかけた。


「運がいいって言ってたじゃん。」


って。
病院の先生に、雷が人に落ちるぐらいあり得ない確率でしか起こらないことだって、不運でしかないって、言われた。


「運、変なところで使い切って来ないでよ」

「ついてるなら、こんなところでとまってないでかえってきてよ」


って、挿管されて、機械につながれて動いてくれない、目を開けてくれないてっちゃんに、必死に呼びかけた。

きっと、てっちゃんも、朦朧とする意識の中でそう思ってたよね?

私には、てっちゃんじゃないとダメなんだよ…。

2 件のコメント:

  1. くだらないことだとはわかっていても、テレビのスピリチュアルChieさんとかに話を聞いて、一度だけでもいいからてっちゃんの声を聞かせて欲しいと強く思ったよ。なんか一言でいいから、志野を安心させてくれるようなこと、聞きたいね。くだらないこと書いてごめんね。

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    1. 全然くだらなくないよ。くだらないと思われても仕方ないのかなとは思うけど、何度も本気で考えた。それぐらいてっちゃんの想いが知りたい。それでもいいから聞きたいって何度も思った。
      でも、そんな人たちがもし、万が一、私の首をさらに締めるような、さらに苦しくなるようなことを言ってきたとしたら…って考えるととっても行けないんだよね。

      あとは、てっちゃんが実は誰よりも「くだらない」って言ってそうな気がしてね。

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